【不動産・建築】雨漏り補修工事の交渉事件

解決事例

ご依頼主:50代男性

相談前

戸建ての2階建て建売住宅を発注した方からのご相談です。引き渡しを受けた年から、雨漏りがするとのことでした。雨漏りは中庭に面したサッシュからのようでした。売主は補修をするというが、原因究明もしないままコーキングをするという提案に納得いかないというご相談でした。

相談後

実際、雨漏りの原因究明は容易ではありません。依頼者様には相手方が提案した原因究明方法や補修方法について、依頼者様の立場で専門家として意見をもらえるよう建築士にも依頼することをお勧めしました。雨漏りの原因究明のためには疑わしい箇所からつぶしていく必要があります。この点が、雨漏り補修請求が訴訟提起になじみにくい理由です。幸い、何度かの調査で補修方法を決めることができ、当職は、補修内容と補修後の合意条件について交渉を行い、依頼者の希望する合意形成に至ることができました。

弁護士からのコメント

建築瑕疵は原因究明を請求する側が立証するのが原則である点に訴訟の難しさがあります。現象として不具合が明らかであっても、補修方法を補修金額を訴えを提起する側が主張立証しなければならないのです。弁護士の他に建築士の協力が必要になる案件も多々あります。その費用を見込まなかったために証拠が不足し負けてしまうということにならないよう、ご相談があった際には、訴訟に至るまでに弁護士費用の他に建築士に依頼する費用も踏まえた費用の見通しをお伝えするようにしています。